特発性大腿骨骨頭壊死症、私が診断を受けたのは20代後半でした。
正直、そのときはなんとかなるだろうと思っていました。でも、今私は両足に人工関節が入っています。最近では手術の方法などが進化しているのできっちりと病院と向き合うことが大事です。
そもそも特発性大腿骨頭壊死症って
最近では、坂口憲二さんやケツメイシのRYOJIさん、堀ちえみさんや美空ひばりさんが過去同じ病気をやっています。病気自体は文字そのものといいますか、突然なにかしら原因で血流が悪くなり、骨が壊死してもろくなって骨が潰れてしまう病気です。
国の難病指定を受けている病気です。私の場合は運動してから、足の付根が痛いな〜という状態でレントゲンを見ても何も異常なし。炎症と診断されていましたが別の病院で念の為MRIを撮ったら、特発性大腿骨頭壊死症だと診断を受けました。
意外とあっさりいうのでどんな病気か分からず、家に帰り両親に話したら母は泣いていました。でも、普通に運動をしていたら徐々に痛みが大きくなり最後には手術を選択しました。
万が一診断を受けたらまずは
まず、国の難病指定を受けているの難病の医療費補助の申請をしましょう。薬代や診察代金の上限が決まります。なによりも、人工関節の手術代金が大幅に免除されます。
主治医を見つけましょう
この際に私は、順天堂大学病院で保存療法を選択していましたが、正直、痛みから運動をすることもあまりなく、徐々に筋力は落ち、骨は潰れるという状況でした。今となっては本当に延命行為に近かった感じです。
私の場合は20代後半、30代での手術なので人工関節の関節部分の摩耗なども考慮して置き換え手術の回数を考慮しての保存療法でしたが、5年くらいでしたが最後の2年は足を引きずって歩き、手術前の半年は杖がないと歩けないという状況でした。この杖でか歩けないという状況になると手術後のリハビリで変なあるき方の癖を治すのが非常に大変です。
でも、手術後は生活の質はかなり変わりました。このブログでも紹介していますが、スノーボードやフットサル、ゴルフなどもしています。
手術の方法は?
手術の方法は3種類あります。
【人工股関節置換術】
股関節の受け側(骨盤のお椀みたいなとこ)と大腿骨の骨頭すべてを入れ替える方法。私はこの方法でした。
【人工骨頭置換術】
大腿骨の骨頭を人工物にして、受け側はそのまま。
【骨切り術】
自分の骨を切り組み替えることで温存する方法です。この中でも4種類ほどあります。
このタイプの手術は入院が長くなります。
ちなみに私が実施したのは人工股関節置換術です。症例数が全国でも多い日産厚生玉川病院の松原先生にお願いをしました。
手術・入院期間は?
私の手術した日産厚生玉川病院では、退院まで私の場合は両足同時に実施したので3週間。手術時間は2時間くらいだったらしいです。手術時間は妻や両親しか知りませんが・・・。麻酔が醒めてから2日くらいは大変でしたが、それ以外は常に前向きな気持ちでリハビリに取り組むことができたのか、全く苦痛ではなかったです。
なによりも、順天堂大学病院では片足手術してから社会復帰までは最低6ヶ月はかかると言われていましたが、日産厚生玉川病院では「3ヶ月後の社会復帰を目指す」というのが合言葉でした。しかも、両足で。
この入院期間の違いは?
人工股関節置換術の中でも、どこから人工関節をアプローチするのかの違いです。
簡単にいうと筋肉を切るか?切らないか?
切らない場合は筋肉の間を通すというのでしょうか?正直詳しくはわかりませんのでお医者さんに聞いてください。私の日産厚生玉川病院は前側方進入法です。この方法だと筋肉を切らないので早期の社会復帰ができます。
ネットには誤った情報も
Googleで「前側方進入法」と検索すると2番目に出てくるPDFファイルがありますが、私は全部できます。「riumachi10.pdf」というファイル名です。
たぶん、どこかの業者さんが上げているんじゃないかなと。
合わせて、病気のことを検索すると【大腿骨頭壊死 治る】とかありますが、現在の医療では痛みをごまかすことはできますが、治りません。難病指定の病気です。具体的なこうすれば治すことができるのならば、難病にはなりません。
人工関節系で一番しっかりしているのでは、人工関節メーカーのジンマーさんが作っている以下のサイトが正しい情報が書いてあります。
https://www.jinko-kansetsu.com/
ちなみにジンマーさんは人工関節では9割くらいのシェアがあり、私は仕事でここの人と話した時に「いつもお世話になっています」と挨拶しました。
病気になると藁にもすがる気持ちになりますが、ここはきっちりとした病院で診断・相談をするのが一番です。最低でも2つの病院は行くことをオススメします。
手術リスクは?
手術なので最低限のリスクは当たり前ですがあります。とはいえ、合併症については手術数と症例数をきっちり見たほうがいいです。最後は運になりますが・・・。手術時間は短く、手術中の骨折などの事故件数もチェックしてください。最後はドクターを信じるしかここはないと思います。
手術後は?これだけは絶対に!
私は日産厚生玉川病院に感謝していますし、今でも1年に1回通います。でも、一つだけ気をつけた方がいいことがあります。それは手術の症例数が多く、病室サイクルが早いことです。
入院中は午前1回と午後1回、理学療法士さんとの柔軟や歩行練習があるのですがそれだけでは足りません。私はそれ以外の時間もずっと歩いていました。そして、私は退院後に初台のリハビリセンターに通いました。初台のリハビリセンターは紹介状がないとなかなか入れないリハビリ病院なので紹介状を書いてもらいました。
退院後のリハビリは本当に大事です。私の場合は週2回、リハビリ病院へ。それ以外は娘の保育園の送り迎え、洗濯をしたらプールに行き歩行訓練を自分でしていました。
これによって、手術をして3ヶ月よりも前の2ヶ月と3週目には社会復帰ができました。
定期診断の時に久しぶりに再会したおばちゃんと話したとき、私はまだこうすることがあまりできないとかそういう会話をしました。私は何も苦手なことはありませんでした。手術してから半年くらいだと正座よりもあぐらをかく方が苦手でしたが・・・。
手術後、退院後のリハビリをきっちりやれば、歩き方などすべてよくなります。そして私はまだ関節が再び痛いと感じたことはありません。
手術をしてから関節とどう向き合うか、きっちり向き合えば生活の質は戻ります。
まとめ
いきなり突発性大腿骨頭壊死症って言われたら、正直不安だし。どうなってしまうのか?など悩みます。でも、私はこの病気になり、歩けなくなり、東京の町はみんな冷たいと感じました。
だから、今は怪我しているをはじめ、ハンディキャップのある人に優しくすることができるようになりました。
誰かの何かの助けになればと思い、私の経験をまとめました。